第30回 「ハワイにおける子どもの遊び場」

ALOHA! 日本ではまだまだ寒い日が続く季節ですが、今年のハワイの雨季は例年よりも雨が少ないようです。余りにも降雨量が少ないと、山火事や飲み水が心配になってきます。海に囲まれていても、海水では飲めませんからね。もっとも最近では、ハワイ近海の海底奥深くから採水される深層水とやら言うのが、ミネラルの高い飲料水として日本に輸出されているようですが、、、、、。

ホノルル市内に、幼稚園から高等学校までの私立学校で有名なプナホ学校がありますが、毎年2月上旬に行なわれるプナホ・カーニバルは、雨が降ることでも有名です。雨が少なくて山火事の多かった年に、プナホの学校にカーニバル用のテントを張ったら、雨が降ったとか。今年は幸か不幸か、プナホ・カーニバルでも雨が降りませんでした。勿論幸いであったのはカーニバルを楽しみにしていた子ども達、不幸であったのは雨を期待していた大人達です。

さて、このカーニバルですが、リオのカーニバルのような華やかで盛大なパレードを連想されるといけないので説明をいたしましょうね。当地では‘お祭り’といったニュアンスで、使われます。ハワイ語のケイキ(KEIKI-子どもの意味)とカーニバルを一緒にしたケイキ・カーニバルの言葉もあります。プナホのカーニバルは、移動遊園地です。プナホ学校の敷地に、観覧車、メリーゴーランドやジェット・コースター等の色々な乗り物の他に、子ども向けの景品が当たる様々なゲーム・コーナーが設置され金曜日の夜から日曜日まで幼稚園児から大人まで楽しみます。オアフ島で育った子どもは、きっと誰しも一度はプナホ・カーニバルに行っているはずです。というのも、ハワイには常設の遊園地は一つもありません。プナホのみならず、他の季節に他の学校でも移動遊園地が設置されますが、残念なことは遊園地を設置するだけの敷地が年々少なくなっていることです。

海に囲まれた土地柄、この島には水族館や水をテーマにしたテーマ・パークのハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パークがありますし、以前ここでもご紹介したシーライフ・パークやポリネシアン・カルチャーセンターもありますが、どちらかと言うと地元の子ども達向けというよりも観光客向けの値段設定が多いです。ハワイの子ども達は、ビーチや庭のプール(不通の家でもプールがある家は多いですし、コンドミニアムには必ずプールがあります。)や公園で遊びます。週末ならビーチパークで家族と過ごしたり、共稼ぎ家庭の子なら平日は放課後の補修活動に参加する子どもも多いです。そしてコンピューター・ゲームやテレビ・映画のアニメに夢中になる子が増えているのは、世界的傾向のようです。

習い事も色々とバラエティーに富んでおり、日系人・日本人のこなら塾のようなクラスもありますし、日本語補修クラスもあります。又、空手、柔道、剣道もあれば、フラダンスやクラッシック・バレーのクラスもあり、様々な楽器の演奏を習うクラス、絵画やクラフトと、多民族社会だけあって子ども向けクラスも種類が豊富です。しかし、住宅地とショッピングセンターが明瞭に分かれているハワイでは、何処に子どもを通わせるにせよ送迎の必要があり、大人の時間のやりくりも大変です。

生活に追われている大人は別としても、広い海と豊かな緑そして気候に恵まれた環境で育つと、やはり‘のほほ~ん’とした性格に子どもが育つのはいたし方ないのでしょうね。英語が第一言語ではない子どもが大勢いる点を考慮にいれても、ハワイの子どもの学校における学業のレベルは、全米でもかなり低いです。学校の成績だけの尺度ではなくとも、やはり人間は引き締めることも必要なようで、気候でも、生活環境でも、躾でも、適当に引き締めないとしっかりした人間にはならないようです。世界のどの地においても、子育てにはそれなりの苦労はつきもののようですね。ですから、苦労を苦労としないように、皆様も子育てから大いなる楽しみを頂戴して下さいね。
ノブコ タカハシ ムーア

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ハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パーク
様々な趣向で水と戯れることが出来るテーマ・パークです。ハワイに来られたら是非一度はお子様とお訪ね下さい。一日たっぷりと遊べます。詳細は日本語のサイトをご覧下さい。
http://hawaiianwaters.com/jp/
日本のテーマ・パークに比べたら安上がりかと思いますが、いかがでしょうか?
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア> 関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。
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