第7回 ちゃんとできた3

子どもの成長はとても早い。
 あっという間にいろんなことが出来るようになって、
 もうスピードの自転車で通り過ぎるように時間が経って、
 いつの間にか大人になって。

 子どもが出来たことにちゃんと気付けたら。
 子どもが出来たことを受け入れられたら。
 子どもが出来たことを純粋に喜べたら。
 あるがままの子どもの姿を受け入れられたら。
 子育てがもっと楽しくなるかも。
 そして毎日が少し楽しくなるかも。
 でも、どうしたら単純なことを純粋に喜べるんでしょう。

 「この前も、キュロットを反対にはいていたんですよ」
 お母さんは子どもが出来なかったことを笑い話のように笑った。
 「その姿が、また可愛くて」
 その言葉から、子どもが出来ないことをゆるし、そして受け入れている様子がうかがえた。

 このお母さんは、出来ないことをゆるすことができているから、出来ることが喜べるんだ。

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幼稚園や小中学校での講演活動や個人カウンセリングで活躍中の心理カウンセラー、倉成 央がおくるコラム式カウンセリング。 講演現場での出来事やカウンセリングなどの実体験を織り交ぜながら、様々な心理的アドバイスを紹介していきます。

<倉成 央 (くらなり ひろし)>
1963年生まれ。福岡県出身。大学卒業後、経営コンサルタント・企業経営の経験を経て、心理カウンセリングを行なう。認定心理士、産業カウンセラー、日本TA協会会員。個人カウンセリングのほか、福岡や東京で随時開催している集団カウンセリング(ワークショップ)も行なう。「今までに解決しなかった問題が一度でなおった」「別人のように明るく、前向きになったといわれる」など、カウンセリング技術の高さには定評がある。学校施設、企業などにおいて講演活動も活発に行なっている。

不登校・いじめ・母親のストレスなどの子育て問題、恋愛・夫婦関係などの問題、起業におけるモチベーションアップなど、様々な分野で活躍をしています。
倉成 央 著 「ゆるしのメッセージ」