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第20回 心の成長に気づいていますか? ?「自立」から思いやりの心を育てましょう?

 最近あなたが子どもの成長を感じられたのは、どんな場面でしたか。子どもたちはいろいろな場面で、私たちがはっとするような姿を見せてくれます。

 部屋にある鉢植えに水をやるのを楽しみにしているMちゃん、今日もじょうろで観葉植物に水をやっています。他の子のトイレに付き合って部屋に戻ってみると、鉢の周りにこぼした水を雑巾で拭いているところでした。以前にじょうろの傾け方がうまくコントロールできずに水をこぼしたとき、いっしょに雑巾で拭いたのをちゃんと覚えていたのでしょう。自分で後始末ができる子に育ってきたのをとてもうれしく思いました。
 また、ある時、お昼を食べ終わって自分の片づけがすっかり終わったSちゃん。隣の席で食べていたお友達がコップを片づけ忘れているのに気がつきました。どうするのかな、と見ていたらごく自然な様子でコップをさげてくれました。お家でもきっとお手伝いをしているのでしょう。周囲への心くばりの芽となるいい瞬間を見せてもらった気がしました。

子どもに身のまわりのものの適切な扱い方を伝えたり、取り掛かる順序を示したりするのは、子どもが自分でできるようになるために必要なことです。子どもが何か失敗したときも、大きな声を出す代わりに、子どものできる範囲で後始末しやすいように道具や場所を整えて、いっしょに何回かしているうちに、ちゃんと自分でできるようになります。
不十分なところは少し手助けするとして、一から十まで世話をしていた頃に比べればなんとうれしい成長ぶりでしょう。そこまでできるようになったわが子には「えらいね」という言葉でほめるよりも、むしろ「お母さん、助かったわ」と感謝しましょう。「あなたが大きくなってうれしい」と喜んでもらえたり、「ありがとう」と感謝されたりする体験は、子どもの心に大きな糧となります。自分でできた、という達成感だけでなく周りの人の役にたつ喜びを知った子どもは、集団に入ったときにもきっと、友だちと仲良くなれるにちがいありません。

「自分でできる」ということが自信となり、互いに認め合えるような人間関係をつくっていく。子どもたちがそんなふうに成長してくれると、平和な世の中が築いていけるんじゃないかしら。皆さんはどう思われますか?

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新宿区河田町にあるWASEDA Frontier Kids Learning Centerの園長、橋本 恵理が、自らの子育て経験を活かし、モンテッソーリ教育の内容を身近な例を挙げながら紹介。「個性と自立心を養う」教育法であることをお伝えしていきます。

<橋本 恵理 (はしもと えり)> 早稲田大学理工学部卒業。大手保育事業会社にて認可保育園や駅型保育所などの立ち 上げ経験を持つ。2003年、幼児教育におけるベンチャー企業である?フューチャーフ ロンティアーズ取締役(COO)に就任。現在、新宿区河田町にモンテッソーリメソッ ドをベースに日本人を対象としたインターナショナルスクール WASEDA Frontier  Kids Learning Centerの園長として、また2児の母としても活躍中。

第1回 大人になってから学ぶのと英才教育とでは一体どう違うの?

皆さん、はじめまして。大学で英語を教えています阿部といいます。宜しくお願いします。このサイトを利用する皆さんの中には幼稚園を経営されたり、そこで子供さんたちを実際に指導したり、また、実際に小さなお子さんを抱えていらっしゃる方々が多いとうかがいました。今回、私がコラム原稿を送らせて頂く記念すべき第一回目なので、多くの皆さんが関心があると思われます「幼児期に学ぶのと後になってから学ぶのではどう違うのか?」ということについて、カンタンに分かり易く書いてみたいと思います。何かの参考にしてもらえればと思います。

昨今卓球の愛ちゃんやイチロー選手がニュースで大活躍していますが、共に非常に幼い時分からそれぞれの分野の練習を開始した英才教育の成功例であるということは良く知られています。そもそもこの英才教育と中学生や高校生になってから始めたりする場合との決定的な違いは、その吸収の速さと深さにあります。幼い頃から学ばせたものというのは、一技術の領域を超えて、例えば呼吸や歩行と同じように、全く無意識に行う事ができるようになる可能性が非常に高いのです。例えばピアノを例に挙げますと、比較的年齢が行ってから練習を始めた場合、どうしても頭の中で鍵盤の位置や指の動きを意識的に考えながら演奏しているような場合が多いですが、幼児期から始めた場合、そうした技術的なことは全く意識しなくて大丈夫なため、曲の情景や感情の表現といったパフォーマンス面に全力投球できる訳です。つまり、早くから始めれば始めるほど、呼吸や歩行のような無意識な活動に近づけることが出来るのです。
 
年齢が行ってから物事を学ぶのと幼い内から物事を学ぶという二つの間には、そのメカニズムにおいても決定的な違いがあります。幼い内から学び始める場合には、殆ど元が白紙状態な訳ですから、特に何かと比べたりすることなく、見るもの聞くもの全てをそのまま吸収します。それに対して、大人になってから何かを学ぶ場合、その年齢に達するまで様々なことを経験してきていますから、何かを見たり聴いたりした場合、それらを一度自分の過去の情報と照らし合わせてから、それに基づいて適当な収納箱に収めることになります。一つ例を挙げますと、小学校一年生の時の担任の先生は、その子にとっては初めて目にする学校の先生ですので、「へぇー、学校の先生って、こういう人のことなんだ。。。」と素直にそのまま受け入れる事になります。一方、高校3年生になってクラス替えがある場合には、「あ、この先生、中学校2年の時のあの性格の悪い担任にそっくりだわ」とか「こいつ、お兄ちゃんが言ってた嫌な先生だわ」といったような、過去のデータとの照合が行われた後に、「こいつ、キレルと怖いらしいから、今回は大人しくしてなるべく目立たないようにしておこう」といったような形で頭の中で整理することになります。つまり、幼い時の学習は直接的吸収であるのに対して、年齢が行ってからの学習は間接的吸収という事になり、そうしたメカニズムの違いが、その吸収の速さと深さに影響するわけです。そして、人並みはずれた成功を成し遂げるためには、どうしてもより速く深く吸収される直接的吸収に頼る方がより効果的であるということが言えます。保護者の皆さんが様々な分野の英才教育に関心を持たれているのは、この直接的吸収によって生み出される神業に魅了されるからだと考えられます。

取り合えず、「なぜ英才教育が効果的なのか?」ということの触りについてカンタンにお話してみましたが、原稿を書いていてふと思ったのですが、このブログをお子様の教育を真剣に考えていらっしゃる方々にとっての、「英語教育」と「教育全般」に関して何でも質問できるコーナーにしてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか?ラジオで子供電話相談室みたいな番組がありますよね。そのブログバージョンです。タイトルは「Dr. ABEの子育て911」911というのはアメリカの110番に当たるものです。何となくお洒落じゃないですか。皆さんからの大切な質問に対してすべて明確にお答えします。どしどし質問をお待ちしてますね。問合せが来ない場合はこれで打ち切りになるかもしれませんが。。。そんなことないですよね。それでは皆さんまた次回まで。Have a good one!(完)

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桐蔭横浜大学 助教授(第二言語習得論・国際化教育専門)
ラジオ日経教育番組「憧れ阿部学級」司会
教育学博士 阿部憲仁
k-abe@msc-jp.com

・教育学博士(専門:国際的視野からの青少年教育論)
・桐蔭横浜大学助教授

<阿部 憲仁 (あべ けんじ)>
1964年生まれ。茨城大学教育学部英文科卒業。在学中に、アリゾナ州立リベラルアーツ 英文科留学。その後、サンフランシスコ大学教育学部大学院修士課程 T E S L 科 (英語 を第二言語として教える )で修士号を取得。帰国後、大手予備校、ラジオ講座、衛星放送 で英語講師を務める。
サンフランシスコ大学教育学部大学院博士課程 国際教育科にて博士号取得。サンフラン シスコ州立短期大学 E S L助手(米移民に対する英語教育)、ドミニカン大学やマリン短期大学ESL非常勤講師、北カルフォルニア大学言語・応用言語学部助教授&ESLプログラム 総責任者などを経て現在、桐蔭横浜大学助教授(英語教育)を務める。(http://www.msc-jp.com)

第10回 「失敗」か「成長の過程」か

「ガラスを砕くのも、鋼(はがね)を鍛えるのも、同じハンマーだ」

 私は、今言うと、幼稚園の職員にも「うそー!」といわれるのですが、園長に就任したころは、3分間、話をするだけで、前の日から原稿を書き、それを覚えて、また当日の朝早くおきて、散歩をしながら覚えた原稿を繰り返し暗唱したものです。

 今は、「園長の話、長いなぁ」とみなさん、心の中で思っていらっしゃるでしょうが…。とはいえ、今でもその場で急に「なにかしゃべれ」といわれるとあわててしまうほど、人前で話をするのは好きではありません。ほんと、です。

 ただ、園長になったとき、「大勢の前で堂々と話ができるようになりたい」という目標を立て、そして、話をする機会をできるだけ多く持ったり、頼まれたら断らないと決めたりしました。そして、自分が話をしているところをビデオにおさめ、あとで見て(これが苦痛でした)悪かったところを反省し、チェックしました。そうして練習を重ね、うまいへたは別にして、だんだんと話せるようになってきたのです。

 最初からいきなり自転車に乗れる人はいません。転びながら次第にうまく乗れるようになるものです。

冒頭の言葉はロシアの古いことわざだそうですが、私の好きな言葉の一つです。

 みなさん自身も子どもたちも、失敗することもたくさんあるでしょう。叱られたりすることもあるでしょうが、失敗を成長の過程ととるか、単なる失敗に終わらせるか。これはその人の考え方、とらえ方によります。

子どもたちが失敗したときは励ましてあげてください。そして是非、できたところまでを認めて、ほめてあげてください。

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第9回 遊び方にみる、子どもの育ち ?3歳から?

友だちへの関心が出てきて、言葉の数も増えてくる3歳前後から、気の合う「仲良し」のお友だちができ始めます。
2?3人の友だちと一緒になって「ままごと」する姿も見られるようになります。
一緒におままごと道具を並べたり、「お買い物」と称して手をつないで出かけていったり、「お母さんとお父さん」や「お母さんと赤ちゃん」などの簡単な役割もでてきます。

友だちとの仲が深くなっていくと、「イメージの共有」ができるようになっていきます。つまり、目の前に並ぶままごと道具だけでなく、その背景にあるもの、場面設定などのイメージの部分も共有しあい、遊びが膨らんでいきます。
「レストランごっこ」「ピクニックごっこ」「お店屋さんごっこ」「お医者さんごっこ」「幼稚園ごっこ」などのように、場面や役割を決めながら、遊びを勧めていけるようになっていくのです。
また、楽しそうな遊びは、新しい友だちを呼び寄せます。

4?5歳になると、数人の仲間で遊ぶ姿も見られるようになってきます。
アニメの「ポケモンごっこ」をするのだと、それぞれがポケモンになりきっていたり、女の子たちは「行くわよ!」「ええ、わたしが○○するわ」・・・など言葉遣いも普段とはうって変わって、みんなヒロインの顔つきになっていたりします。
「センセイも入って。」と誘われたこともありますが、その番組を知らない私には、とてもついていくことはできない世界でした。そんな私にも子どもたちは根気良く、「センセイはここで××していてね」と次にすることを教えてくれたものです。「ああ、こうやって、友だちとも遊びを作っていくんだなあ」と実感しました。

「○○ちゃんは、こうやってね。」とリーダーシップを発揮する子、「あっ、ねえ、△△っていうのはどう?」と次々にアイディアを出す子、にこにことみんなについていく子・・・・・いろいろな子がいますが、いろいろな子がいてこそ成り立っているのだと思います。

前回から年齢を追って、遊びの様子をお話してきましたが、これはあくまでも流れであり、目安の一つに過ぎないことを付け加えておきます。
5歳になったら、どの子も皆、毎日、数人の仲間と遊ぶというわけではありません。
一人の仲良しの友だちをとても大切にする子もいます。一人でじっくりブロック遊びや工作に取り組みたい時期もあります。
それもまた、大切な気持ちであり時間であるのです。
どうか子どもを一つの型にはめて、一喜一憂することのないようにお願いします。
ゆったりとした流れの中で、それぞれのスピードで、いろいろな力を伸ばしながら、子どもは育っていくのだと思います。
ただ、子どもにとって「遊び」はとても大切なものなのだということ、決して「時間潰し」などではないことを感じていただけたら幸いです。

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元保育士の「ゆっこせんせい」が12年の保育経験を活かして、子供たちとの遊びの中で気づいたこと、発見したことなどを中心にお届けしていきたいと思います。

<さとうゆきこ>
筑波大学心理学専攻、中退。92年、私立保育園就職。勤務しながら、保育士資格取得。0歳?5歳の各歳児の保育に携わる。04年、退職。現在は、HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」にて、オリジナル手作り布おもちゃを発表し、布おもちゃの素晴らしさを伝えるべく、活動中。7歳と9歳の男の子の母でもある。
HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」:http://yukkotoy.com/

第26回 「親は子の鏡、子は親の鏡」

ALOHA! 日本では小さな秋があちらこちらに見つけられる頃ですね。
皆様の周辺にも、小さな秋が顔を出し始めましたか?

こちらアメリカはハリケーン・アレルギィーが広がっております。ハリケーン「カトリーナ」の教訓もあり、ハリケーンにアメリカ中が今まで以上に敏感に反応するようになったようです。目下メキシコ湾でハリケーン「リタ」が勢力を強めていますが、こちらハワイでも太平洋上に発生したハリケーンの接近に警戒を強めています。ハワイには10年ごとに大きなハリケーンが接近するそうですが、この13年間まだ大きなハリケーンが来ていないのです。今年の警戒振りは、やはり凄いです。日本でも台風のシーズンですよね。皆様方もくれぐれもお気をつけ下さいね。

私のような年齢になると、人生の見方が若い方達とは違ってくるようです。今まで自分が歩んできた人生の道のりを子ども達が歩むようになり、自分の親が歩いた人生の道のりに自分のこれからの人生を重ねることが出来るようになります。体力の衰えもありますが、やはり自分の限界を様々なことに知るようになります。これは夢や野心を忘れることではなく、それらを手に入れる為に若い頃は盲目的に突っ走っていたのが解る年頃になるという意味です。社会が人と人の繋がりで構成されていることが解ると、その中における自分の位置を確保する術を学び、その上で効率的に自分の夢や野心を追う楽しみが出てきます。また人間にとっての普遍的な知恵を理解できるようになる歳頃でもあります。

ひとつ災害対策にしても、私が耳にしていた祖父母の言葉がそのまま今日のアメリカ社会でも活かされます。私の両親が履物の商売の切り盛りでいそがしい間私を育ててくれた祖父母は、関東大震災も戦争も体験していました。物がない時代を知っていた祖父母は、包装紙や古着の再利用、非常時の水のたくわえなど、口うるさく言っていましたが、今アメリカのテレビで私が聴かされた祖父母の言葉が繰り返されています。

このように人生の前も後もやっと見通しが良くなった年頃になった私が子どもと親の関係を振り返ると、「親は子の鏡、子は親の鏡」が頭に浮かんできます。躾にしてもマナーにしても、親が自ら手本を示さないと、子どもは本心で学びません。逆に言えば、親が一生懸命生きている姿から、子どもは多くを学んでいるようです。人間一人一人性格が異なりますが、親子の絆は、性格に関係なく繋がるものです。ただし子どもも成長と同時に自我が形成されますから、親を見て同じ道を歩むのか違う道を選ぶのかは、又別の問題です。そのときにしっかりと親子の間でコミュニケーションが出来ていれば、どちらの道をとっても親子の絆は強まります。こういう長い親子の関係の流れがあることを承知の上で、幼稚園児であるあなたのお子さんを見てあげてください。

幼稚園児のお子さんの親であるみなさんはまだお若いですし、ご自分たちの家庭を築くのに忙しい年代でもありますよね。お子さんと接する時間も少ないまま、ついつい様々な情報に振り回されては、子育てに不安を感じたり自信をなくしたりしたことがありませんか。どんな情報よりも、あなたがご自分の親からされて嬉しかたことをご自分のお子さんにも示してあげて下さい。そして、短くても充実したコミュニケーションをお子さんとして下さい。そのときに自分の気持ちや感情をを素直に出して、どうしてそう感ずるのか、思うのかの理由も幼稚園児に解る言葉で伝えておく方が充実したコミュニケーションになるのは当然です。
そしてお子さんの反応から、きっとあなたも学ばされることがあると思います。
毎日少しずつでも、お子さんと共に素敵な時間をお過ごし下さい。
ノブコ タカハシ ムーア

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アメリカのコイン
アメリカにはペニーと呼ばれる1セントの赤銅色のコイン、5セントの大きなシルバー色のコイン、10セントの小さなシルバー色のコイン、そして5セントより少し大きいシルバー色の25セントのコインが流通しています。時々1ドルのゴールド色のコインもありますが、これは記念コインのようで重くあまり一般に利用されません。1ドルは紙幣が一般に使われますが、1ドルの半分の50セントには、クオーターと呼ばれる25セントのコインを2つ使います。このコイン・クオーターは一番愛用されているコインです。自動販売機や駐車場のメーターにも、公衆電話にもクオーターは大活躍です。アメリカ合州国に仲間入りした州を順番に5州ずつ選び、各州のデザインをしたステイト・クオーターが1999年から毎年出されます。このステイト・クオーターを全部集めようとするコレクターも子ども達の中に大勢います。でも、50番目の州となったハワイ州のステイト・クオーターを手に入れるのには、2008年まで待たなくてはなりません。
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>

第19回 子どもと感動を分かち合う ?子どもといっしょに楽しんでいますか?

 朝夕に秋の気配を感じる頃となりました。この夏、家族で旅行に出かけたり、お子さんと一緒に里帰りされたりした方もいらっしゃることでしょう。

いつもとは違うところに出かける、お子さんとの旅はいかがでしたか。
 お子さんが、色の違う電車に乗ってとても喜んだこと、生まれて初めて本物の馬を見て目を丸くしたこと、普段は聞くことのない鳥の声に耳を澄ましたこと・・・幼い子どもと一緒に出かけると、改めて気づかされることがたくさんあります。子どもの視点を得て、周りの風景を新鮮な気持ちで見ることができるからでしょう。

 子どもを連れて出かけると、安全に気を配ったり、周りに気を使ったり、眠くなってぐずぐず言い出す子をあやしたり、と「親」としてがんばらなくてはならない場面ももちろんありますよね。くたびれることもしばしばです。
 それでも、子どもといっしょに同じ体験をし、「きれいな花だね」「大きい牛だね」「お水冷たかったね」とほほえみを交わし、ともに感動できるのは素敵なことだと思いませんか。
 幼児期という、感性が育まれる大切な時期には、同じ体験を通じて共感してくれたり、いっしょに感動したりしてくれる人がそばにいることは大きな意味を持ちます。人間関係を築くうえでの基本となる「信頼感」や、人の気持ちに共感できる「やさしさ」や相手の気持ちを考える「思いやり」が生まれる背景には、周りの人との幸せな心の体験が必要なのです。

 子どもと共に楽しいときを過ごす、それは、あなたが幼い頃いろいろなものに出会って、感動したり驚いたりしたときの感触を、今度はお子さんといっしょに再び味わうことができる、幸せな時間だと思います。これも親ならではの子育ての楽しみではないでしょうか。

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新宿区河田町にあるWASEDA Frontier Kids Learning Centerの園長、橋本 恵理が、自らの子育て経験を活かし、モンテッソーリ教育の内容を身近な例を挙げながら紹介。「個性と自立心を養う」教育法であることをお伝えしていきます。

<橋本 恵理 (はしもと えり)> 早稲田大学理工学部卒業。大手保育事業会社にて認可保育園や駅型保育所などの立ち 上げ経験を持つ。2003年、幼児教育におけるベンチャー企業である?フューチャーフ ロンティアーズ取締役(COO)に就任。現在、新宿区河田町にモンテッソーリメソッ ドをベースに日本人を対象としたインターナショナルスクール WASEDA Frontier  Kids Learning Centerの園長として、また2児の母としても活躍中。

第8回 遊び方に見る、子どもの育ち?3歳まで?

子どもは、そこに同じ年頃の子どもがいれば、すぐに仲良くなって、一緒にごっこ遊びを始められるというものではありません。
体や言葉の発達と同様に、遊び方も、0歳の頃から、だんだん成長・発達してくるものです。

年齢はあくまでも目安ですが、「ままごと」を例にとって、遊び方に見られる、子どもの発達を追ってみたいと思います。

1歳近くなる頃から、大人の真似をする「見立て遊び」が始まります。大人が、ままごと道具のコップを持って、「ゴクゴク」と飲む振りをしてみせると、子どももコップを持って「ンクンク」と飲む振りをするようになります。
もし、食事の時に、空のコップを差し出したら、「入れてちょうだい!」と身振りで訴える子どもが、遊びの時はうれしそうに空のコップを口へ持っていく・・・。小さいながらも、「遊び」ということを理解している証拠であり、「ままごと」の第一歩を踏み出した瞬間です。
私は、まだまだ赤ちゃんと思っていた子どもの、そんな人間らしい姿・仕草を見ると、本当に感動してしまいます。

「ままごと」は、このように「食べる振り」「飲む振り」から始まりす。
そのうち、「お皿を並べる」「お皿に食べ物を入れる」「どうぞと差し出す」など、お母さんがしてくれていることを、自分もやってみるようになります。「お母さん」という役割を演じるようになるのです。

この頃の「ままごと」は、自分一人であったり、大人対自分で進みます。近くで、同じ年頃の子どもが、同じように「お母さん」を演じていることもありますが、二人が積極的に一緒に遊ぼうとすることは、まだ少ないでしょう。「平行遊び」と呼ばれる時期です。
誰かが、お皿を並べて遊んでいる。おもしろそうだな・・・と、自分も隣でやってみる。保育園などでは、何人もの1?2歳の子どもが、ままごと道具を囲んでいる姿も見られます。でもそれは、「お母さん」「お父さん」「お姉さん」「赤ちゃん」・・・などの役割が決まった「ままごと」ではありません。一人一人が、みんな「お母さん」。それぞれが自分の中の「お母さん」のイメージで遊んでいます。
かと言って、周りの子どもに全くの無関心というわけでもありません。おもしろそうなことは真似してみる。時には一緒になってやってみたい・・・。だから、この時期は、おもちゃの取り合いなどのトラブルがよく起こります。
近くの友達の使っているおもちゃを、すぐに取ろうとする子。大人から見たら、「困った子」に見えるかもしれません。でも、ただ、周囲の友達に関心が強く、「真似したい。一緒に遊んでみたい。」という気持ちを行動に移しただけなのです。まだ、気持ちの伝え方を知らないだけなのですから、「困った子」と決めつけず、「○○ちゃんもやってみたかったんだね。」と気持ちを受け止め、同じようなおもちゃを見せ「ここにも同じのがあるよ。」と知らせたり、「貸してって言ってみようか。」と教えてあげればいいのです。
これも、遊びが発達していく一つの段階と言えるでしょう。

友達と関わりながら、「ままごと」をしようとするのは、3歳前後からでしょうか。
それ以前の子どもは、大人が良い仲介役となってあげれば、一緒に遊ぶこともできますが、それをせず、「ほら、仲良くしなさい。「一緒に遊ばなきゃ、ダメでしょう?」「うちの子、ちっとも友達と遊べない・・・」「いじめられているのかしら・・・」などと、言ったり悩んだりするのは、ちょっと早すぎるような気がします。
その子の遊びは、まだ、その段階にないのですから。

3歳前後の子どもは、自分の周囲の子どもに強い関心を示すようになり、一緒に遊びたいと思うようになってきます。もちろん、個人差は大きいものですが。
続きは、次回に。

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元保育士の「ゆっこせんせい」が12年の保育経験を活かして、子供たちとの遊びの中で気づいたこと、発見したことなどを中心にお届けしていきたいと思います。

<さとうゆきこ>
筑波大学心理学専攻、中退。92年、私立保育園就職。勤務しながら、保育士資格取得。0歳?5歳の各歳児の保育に携わる。04年、退職。現在は、HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」にて、オリジナル手作り布おもちゃを発表し、布おもちゃの素晴らしさを伝えるべく、活動中。7歳と9歳の男の子の母でもある。
HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」:http://yukkotoy.com/

第25回 「言葉の大切さ」

ALOHA! 日本では夏の行事真っ盛りの頃ですね。お盆に、夏祭り、花火大会と。こちらハワイの巷では‘バック ツー スクール’(Back to School)の言葉が飛び交う時季となりました。直訳は‘学校に戻る’つまり、新学期です。

ラジオから子ども達の可愛い声が流れてきました。「‘バック ツー スクール’の言葉を聴いたら何を思いますか」との質問に子ども達が答えている声でした。「早起きしなくちゃいけないこと!」「女の子にやさしくしなくちゃいけないこと!」(勿論これは男の子の声)「お友達に会えること!」「OOOOのお店で学用品を揃えて、一生懸命に勉強してよい子になること!」これは、OOOOの今年のラジオ・コマーシャルの一コマですが、数年前は同じスポンサーで親の心理を良く現したテレビ・コマーシャルをこの時季に流していました。

‘一年でもっとも素晴らしい時季’のクリスマス・ソングをバックに、親がOOOOのお店でショッピング・カートを引きながらルンルン気分で学用品をカートに入れてゆきます。その後ろから、子ども達が口をへの字にしてしぶしぶついて行きます。あの時は思わず笑ってしまいましたが、今年のラジオ・コマーシャルの方が学校を肯定的にあつかっているようですね。でも、本当に長い夏休みの間の子どもの生活プランを立てることは、こちらの親達にとって大変な仕事なのです。(余談ですが、OOOOの学用品はこの時季に大量に仕入れる為か、値段が安くなり親は大助かりです。私もこの時季に文房具を買いだめします。)

以前お知らせした通り、ハワイでは幼稚園の一年間は小学校に付属されています。ですから、日本の年長組み(5、6歳児)は小学校に通います。その前はプレ・スクールと呼ばれ殆どが私立の小規模な施設になり費用もかなりかかります。(一人、一ヶ月4?6万円)共稼ぎ夫婦ですと、片親のパートでの収入がそっくり子どものプレスクール代にとられてしまうと、嘆く親も多いです。それ故、公立小学校の幼稚園に子どもが通うようになると、親は本当に‘ほっと’します。(注:幼稚園に通うようになった子には、‘バック ツー スクール’とは言いません。念のため。)

同じ言葉‘バック ツー スクール’でも、親と子ではだいぶニュアンスの異なった言葉として受け取られますが、この時季ハワイの親子のコミュニケーションで大事な言葉でもあります。

さて、ご存知のように子どもの成長過程で、言葉の発達は大切な成長過程の一つです。でも、その発達速度、発達の仕方、言葉とのかかわり方などは、人それぞれの違いがあります。言葉とは自分の意思を伝え自分の世界を広げる大事な手段であることに気づくと、人はその活用をどんどん広げる楽しみも覚えますよね。

私の長女が生まれた時主人と私の二人だけの家庭に参加した彼女の言語環境は、英語と日本語でした。つまり私たち夫婦の会話は英語と片言の日本語、私が電話で話す音は日本語、ラジオからは英語か日本語の音が流れるという環境でした。彼女は普通の日本人の子ども達が言葉を発する歳になっても、言葉が出てきませんでした。主人は英語で彼女に語りかけ、私は日本語で彼女に語りかけていたので、彼女の頭脳が異なる音から意味を理解するのに時間がかかるのだろうと、気長に待ちました。案の定、二歳過ぎて長女が言葉を発するようになると、彼女は英語と日本語の使い分けをちゃんと知っていました。几帳面でコツコツ・タイプの彼女は、成長と共に言語の才能を着実にのばし、三年前には私の著書「集まれ!地球の子ども達」を英訳しました。

次女が生まれたとき、長女はまだちゃんとした言葉を発せれない状態でしたが、行動力が活発な次女は、英語の音も日本語の音も使い分けをすることもなく、勝手に発しました。一歳前には、ごちょごちょと英語とも日本語とも判断のつかない音を口に出していました。彼女は一人前に、それらの音で自己存在を表現していたつもりのようです。現在でも彼女は日本語会話には不自由しません。一方日本語の読み書きは漢字が苦手な次女ですが、英語でも難しい単語はかなり努力して学んでいるようです。その代わり、表現力の豊かさは大学教授達からも褒められるそうです。

長男は、一歳未満で父親と日本を離れました。出発までの残り少ない日々、私は彼をお風呂に入れながら「はとぽっぽ」の歌を一生懸命歌いました。オーストラリアに行った長男に電話で話しても私の存在がわからず、受話器を通して「はとぽっぽ」の歌を私がうたったら「マミー!マミー!」と彼は叫びました。今でも彼にとって「はとぽっぽ」の歌の響きは、母親と別れた寂しさと母親の温もりが同居して甘酸っぱく彼には聞こえるようです。片言の日本語しか話せない15歳になった現在の彼は、若者の話す英語のスラングを一生懸命私に教えています。

幼稚園児の年齢は外の世界も広がり、言葉も急速に発達する時期ですよね。この年齢のお子様をお持ちのお父様、お母様,お子さん達にたくさんの言葉を伝えてあげて下さいね。児童書、紙芝居、映画、や様々な体験の中から楽しい言葉、嬉しい言葉、美しい言葉をたくさん教えて上げて下さい。お子さんが大きくなったら、そういう言葉がきっとお子さんからあなたに返ってくるはずですからね。
ノブコ タカハシ ムーア

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ハワイの語の母親
以前さまざまな言語で母親を意味する言葉を調べたら「M」の音で始まる言葉が多くありました。ママ、マンマ、マー、マミー、マモン、マム、マザー、ムーチン、ムッター、モアー、メーなど等。ではハワイ語(ポリネシア原住民の言語)ではと調べたら、makuahine(マクアヒネ)とあり、母親やおばの意味になります。つまりmakua 親と女性を意味するwahineが一緒になったようです。母親だけでなくおばも意味することから、多くの女性が母親代わりになって子育てに参加していた様子がうかがえます。そして子どもがもっとも早く発しやすい音‘M’で、やはり始まっていました。
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>

第9回 子育てにマニュアルはあるのでしょうか?

 子育てに、果たして確かな「マニュアル」は、あるのでしょうか?
 さまざまな育児雑誌や子育てに関する本があります。その中で主張されているものは、それこそ千差万別、種々さまざまです。
 ある本には「叱って育てなさい」と書いてあるし、ある本には「できるだけほめなさい」と書いてある。これでは子育てに「正しい方法などない」と思われても当然です。

 あるときすばらしい実践をされている教育者の方の講演で、こんな言葉を聞きました。

「悪いことをした中学生の息子に『おまえなんか、このうちを出て行け!』と父親が言ったとします。そのとき、ある子は、親父はこれほど真剣におれのことを考えてくれているのかと『お父さん、ごめん』というかもしれません。また『そしたら出て行ってやる!』と本当に出て行ってしまう子もいるでしょう。このように、教育に『こうすれば正しい』というものは、ないのです」

 たしかに、その通りです。具体的な場面になると、その子の性格や環境、そのほかさまざまな状況によって叱り方でも違ってくるでしょう。

 川上元巨人軍監督が、「長島を叱るときは、みんなの前で、大声で叱った。しかし、王を叱るときは、二人きりのときに、説いて聞かせるようにした」と話されていました。長島さんと王さんの性格の違いで叱り方を変えていた、というわけです。

 では、子育ての基本原則のようなものがまったくないのか、というとそうは思いません。

 私は、園で行っている「生活の四大原則」は、しつけの大原則、そして、子どもの小さな達成を「ほめ、励まし、認める」言葉がけ、これだけは普遍のものだと考えているのです。

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かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第24回 「子育ての意義」

ALOHA! 日本の幼稚園ももうすぐ夏休みですね。皆様楽しい夏の計画を
お立てになっていらっしゃることでしょう。ハワイの学校は6月上旬で、
ほとんどの学校のカレンダーが終わるので、2ヶ月?3ヶ月(学校によって採用しているカレンダーが異なり、8月上旬に始まる学校と9月上旬に始まる学校があります。)の間、目下夏休み中です。

さて今日は、皆様にひとつお願いがあります。お子様の本箱の中から、動物の親子のイメージを一枚探してみてください。きっと動物の親子の写真か絵本が一冊はあると思うのですが。いかがでしょうか?見つかりましたら、次の質問に自己回答してみてください。
1.あなたのお子さんは動物の親子のイメージをお好きですか?
2.あなたはそのイメージからどんな感情をいだかれますか?
3.お子さんは、何をそのイメージに感じているのだと思いますか?

私のように人生の平均寿命の半分以上を生きる歳になると、同年代の友人知人の中でお子さんのいない家庭を築いていらっしゃる方の晩年の生活ぶりを、拝見できる特権もでてきます。お子さんのいらっしゃらない独身又は既婚者の方々は、確かに若い内はお子さんに使われる育児費、教育費、生活費が節約され経済的ゆとりはありますが、人生の晩年になると自分に繋がる家族のいない寂しさをひしと感じるようです。ましてそれが海外での生活者であるならば、望郷の念を深める寂しさにも繋がります。

日本では、定年後の海外移住がブーム化しそうな気配ですが、海外生活にすでに充分慣れていらっしゃる方やお子さんが海外にすでに生活基盤を持っていらっしゃる方ならともかく、お子さんのいらっしゃらない身軽さから人生の晩年に海外移住する場合は、慎重に検討されるようお勧めいたします。又皆様方の親御さんで定年後の海外移住をお考えの方がいらっしゃるならば、ご自分たちが海外訪問できる足場が出来るなどと単純に考えないで下さいね。理由をご説明いたしましょうね。

私の経験では、たとえ主人がアメリカ人であっても、主人以上に現代アメリカ社会に根を張りつつある我が子たちからの情報や人脈は大変大きなパワーとなります。刻々と変わる現代アメリカ社会で私が生きてゆくために、言葉の問題はもとより、今の社会制度、今の話題、今の流行(ファッションだけでなく言葉や娯楽、エンターテイメントなど)、若いアンテナでキャッチしたものは新鮮であり、驚きであり、学ばされる事も多いし、年寄りの知恵を刺激されて子供たちに意見を施すこともあります。そんなときは、異文化圏の中にあっても、自分の子どもたちを通して自分が必要とされている実感をあたえられ、社会との違和感もなくなります。勿論私とは異なり、もっと積極的に所属する社会に参加できる時間と行動力のある方は、お子さんに頼る必要はないかも知れませんが、、、、。

1年と5ヶ月ちがいの娘二人を日本で育てている時は、二人が同時にオムツをしている期間もあり、それは大変でした。双子を育てているつもりになろうと、自分に言い聞かせました。私は娘たちとは日本語で話しをし、娘たちも日本のテレビを見たので当時のアニメのテーマソングなども良く覚えています。今になってみると、子育て中の大変さの中から親子の繋がりが築かれていたのだと、よーく解ります。大変さは愛情と変わり、愛情を注いでもまた異なる大変さが出てきたりして、、、、。こちらも感情の動物ですから、子供に必要以上の大きな声で怒鳴ることもありました。そして、夜寝ている子供たちの天使のような寝顔を見ては「何でこんなにやさしい天使に怒鳴ったりしたのかしら???」と寝顔に「ごめんなさい」と、つぶやきました。でも、翌朝はそんな自分のつぶやきも
忘れて子供とにらみ合い!よくある、パターンですよね。きっと、そんなパターンの繰り返しの中から、子供たちも母親である私の性格を知っていったのでしょうね。息子は、主人と旅行が多かったので、英語が第一言語となりました。主人の仕事の都合で、現在私は15歳の息子と二人暮しですが、英語で四苦八苦しながらも息子との親子の絆を固めている最中です。

子供がいることによって、社会との繋がりが広がり、年代とのギャップに橋がかけられます。お子さんのいない私の知人友人たちは、そのへんの努力を意識的にお金と時間をかけて心がけていらっしゃいます。

そして子供がいることによって、愛情を注ぐ相手がいることは、愛情を自分に注いでくれる人がいることでもありますよね。私には動物の親子のイメージは、相互の信頼できる愛情のシンボルに見えます。

「雨、雨、降れ、降れ、かあさんが、蛇の目(傘)でお迎え嬉しいな、
ぴちぴち、じゃぶじゃぶ、らんらんらん。」
私の子供時代の歌ですが、子供の心理はいつでも同じですよね。
私の仕事が休みの日には、息子が車での迎えを頼みに、頻繁に私の携帯電話に電話してきます。雨も降っていないのに、、、、、、、、、、、。
ノブコ タカハシ ムーア

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ハワイのアイスクリーム
ハワイのオリジナルのシェーブ・アイスは、かき氷のことです。ところが最近、ローカルの子供たちにも、アメリカ本土からの観光客にも、人気のあるアイスクリーム屋さんがハワイでも増えています。それは、冷やした大理石の上で、自分の選んだフレーバーのアイスクリームに自分の選んだ具を混ぜてこねてくれる
新しいアイスクリーム屋、コールド・ストーン・クリームリーです。
ハワイに来られたら、是非お試し下さい。オアフ島では、ワイキキのメイン・ストリート、ワード映画館の近く、カネオヘの街にあります。
http://www.coldstonecreamery.com/main/index.asp
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>