Monthly Archives: 9月 2003

第2回 「世界で最も美しい言葉」

ALOHA! みなさまお元気ですか?夏休みはいかがでしたか?親子揃って素敵な夏を過ごされたことと思います。

さて、今回は「世界で最も美しい言葉」についてお話いたしましょう。何語であっても絶対にある言葉、それは感謝の気持ちを表す言葉です。私は以前日本でユネスコの活動をしていた時、色々な国の方々と会う機会が多くその度に「ありがとう」にあたる言葉を教えていただき、40カ国ぐらい覚えました。今はその中の半分くらいしか覚えていません。でも、どの国の言葉でも本当に美しい響きのある言葉である共通性は、鮮やかに覚えています。スワヒリ語の「アサンテサーナ」、デンマーク語の「タック」、ロシア語の「スパシーバ」、ヨドバ語の「アドペ」、ペルシャ語の「メルシ」(仏語と同じです。)韓国語の「カムサハシミダ」、アラビア語の「シュクロン」、インドネシア語の「テリマカシー」… … … … … …等など。美しい音として聞こえるのは、その音を発する人の気持ちが暖かく伝わるからなのでしょうね。どの言語を学ぶにも、真っ先に習うのがこの感謝の気持ちを表す言葉なのです。それはきっと人間が生まれながらにして、自分一人で勝手に生きているのではなく、大きな宇宙のサイクルの中で生かされている証拠とも言えそうです。ある時は自然の恵みに感謝し、ある時は自分を取りまく人々に感謝し、そしてある時は生命ある自分に感謝するように。

こんなに美しい言葉でも、常時使っていないとなかなか口から出てこなくなります。感謝の言葉を忘れた人の心は、暖かみが少なく、とげとげしい心のようです。あなたはそうは思いませんか?我が家では、3人の子どもたちに小さい時から感謝の言葉を躾ました。親に「やってもらうのが当たり前」ではなく、「やってもらって助かった」と思う時には、きちんと「ありがとう」とか「Thank you」を口から発するように教えました。そのかわり親も子どもたちのしたことに感謝すべき時は、ささいなことでも、―例えばドアの開閉、食卓で取って欲しいものを差し出してくれた時、等―感謝の言葉を忘れません。どうやらこの感謝の言葉は、各自の自立意識を測るバロメーターでもあるようですよ。気になることは、日本人の甘えや依存意識に左右されると、「やってくれるのが当たり前」の感覚に陥り感謝の言葉を忘れることが多くなることです。私はワイキキで世界中から来られる観光客の方を一日に何百人もお手伝いすることがありますが、尋ねられたことに答えても、何も言わずに立ち去る日本人観光客の方が時々いらっしゃいます。そういう方は、「教えてくれるのが当たり前」「やってくれるのが当然」と考えていらっしゃるようです。一言感謝の言葉をいただけると、こちらの方も心がなごんでくるのですが………..残念です。

言葉とは生きている生活習慣の文化ですから、日常茶飯事、しかも小さな時からこの感謝の言葉を使える環境で子どもたちが育ったならば、甘えの構造から抜けた国際社会でも立派に通用する自立心を持った人に成長してくれるはずです。お父さん、お母さん、あなたの家庭でも「世界一美しい言葉」を絶やさないで下さいね。

ついでながらハワイで使われている「ありがとう」はMAHALO (マハロ)です。
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<ハワイのビーチの過ごし方>

最近は小さなお子様連れてハワイにいらっしゃる若い親御さんが増えていますが、お子さんたちにとってもハワイの眩しい太陽と心地よい風はパラダイスのようです。ワイキキに滞在なさるなら、どこのホテルからでもワイキキビーチには歩いて行けます。ちょっと足を延ばすなら、アラモアナ公園に隣接しているビーチは遠浅なのでお子様連れでも安心です。ハワイのビーチには必ず真水のシャワーがあり、無料で使えます。日本の海の家のような有料休息所はないので、ご自分で敷く物(安いゴザの敷物もワイキキのABCストアーなら売っています。)は用意してください。ビーチには飲食店は一切ないので、食べ物飲み物も持参してください。そして常識ですが、ビーチにはゴミを残さないこと。安全で楽しい時間をビーチで過ごして頂くために、次の注意事項もお忘れなく。

1.午前11時から午後2時の日差しは強いのでこの間のビーチは避けること。

2.飲み水は十分に用意すること。(翌日脱水症状を起す人もいます。)

3.日焼け止めのクリーム等で肌を予防すること。

4.ライフガードの注意は必ず守ること。(波は穏やかでもクラゲ注意もあります。)

5.公の場でのアルコール飲酒は、罰金となります。(ビーチで缶ビールでも飲んではいけません。)

6.貴重品はビーチに持っていかないこと。

それでは、地球色の海と思い切り戯れてくださいね!
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ホノルルより貿易風をこめて

多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>

第4回 お手伝いさせてますか?

皆様 こんにちは!!

  夏、真っ盛りとなりましたね。お元気でいらっしゃいますか?あ?あ、幼稚園がお休みだと疲れるわ・・・・、なんぞと、思っている方はおられませんか?いつもなら、少なくとも午前中はゆっくりとご自分の時間が持てるところを、朝から何だかんだとお子様に振りまわされるのですから、確かにそのお気持も解かります。しかしながら、ちょっとものの考え方を変えてみては如何でしょう・・・・。

たとえば、朝起きてから、夜寝るまでのあいだにどれだけの行動をとっているか、そしてそれは、いったい誰がどのように行っているか、お子様と一緒に考え、体験させてみるのは如何でしょうか・・・・。お母様が、いつもどれだけ子どもやご主人のために家のことをこなしていらっしゃるかを認識させ、子ども自身も家の中のなにかしらのお手伝いをすることで、お母様と一緒に家事をこなしているという気持の共有ができることは、家庭教育の一貫としてとても重要なことなのです。

そんなわけで、今月号では、家庭教育に効果的な(しかも、お母様が楽チンになれる)夏休みの過ごし方をご一緒に考えてみたいと思います。

お子様と一緒に表を作ってみるのも良いですね。

☆朝、起きてから何をするか・・・・。
1 パジャマから洋服に着替える→自分でしている。
2 パジャマを洗濯籠に入れる→自分でしている。
3 歯磨きをする→自分でしている。
4 朝食の準備をする→お母さんがしている→(何かお手伝いできることはないか)→<茶碗や箸、皿などを並べる>→《夏休みから実行する》。
5 朝食をとる→自分でしているが、いつも食べ残す→もったいない→(改善点はないか)→<初めから食べられる量にする>→《夏休みから実行する》。
6 食器を片付ける→お母さんがしている→(自分でできないか)→<自分でできる>→《夏休みから実行する》。
7 食器を洗う→お母さんがしている→(何かお手伝いができないか)→普段は朝食のあとすぐに幼稚園に行くので手伝えない→<幼稚園がお休みのときは、台所の洗い場に踏み台を置けば自分でも洗える>→《夏休みに実行してみる》。
8 食器をしまう→お母さんがしている→(何かお手伝いできることはないか)→<食器棚の低いところなら片付けられる>→《夏休みから実行する》。

その他
1 洗濯機をまわす→お母さんがしている。
2 掃除機をかける→お母さんがしている。
3 拭き掃除をする→お母さんがしている。
4 洗濯物を干す→お母さんがしている。

さらに昼食の準備をする。昼食をとる。食器を片付ける。食器を洗う。食器をしまう。買い物にでかける。洗濯物をとり込む。夕食の仕度をする。夕食をとる。片付ける。その他・・・・・・・・・。

こうして書き出してみると、気が遠くなるほど沢山のお母さんの仕事があることを子どもが知ることになります。そして、自分が今までお母さんに任せきりだった多くの家の仕事を再認識し、少しでもお母さんのお手伝いをしようという気持にさせることです。そして、手伝ってくれたら、誉めること(いつも申し上げていることです)、感謝をすることです。「有難う、お母さんとっても嬉しい!」、「貴方が大切だ、貴方が大好きだ」と、本人にきちんと口で言うことです。

昨今、新聞沙汰になっている親子を分析すると、皆が皆といって良いほど、おとなしい子、目立たない子、親子関係が希薄だった、甘やかされすぎ、我慢の出来ない子、等など・・・・。家の中のお手伝いは、そういう意味からも、とても大切なことだと言えるのです。本当は、そこにお父様も参加をさせて差し上げると、もっと効果的だといえます。この夏休み、さりげなく意識的に、家族全員で家庭のあり方を再確認してみては如何でしょうか?

株式会社サマンサ 鎌田妙子

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元保育園園長、鎌田妙子が、今まで学んできた子育て理論や体験談などをもとに、子育ての悩みどころに対してアドバイスしていきます。毎回身近な事柄をテーマに、子育てアドバイスをお届けしていきますので是非ご覧ください。

<鎌田妙子> 1975年、北海道大学教育学部発達心理学研究室終了、認可施設 財団法人慈愛会保育園園長として9年間勤務。施設型保育の限界を超えるべく1986年独立。当時、日本では珍しいベビーシッター事業を立上げ、現在オフィス鎌田の代表として活躍中。