ALOHA! 皆様お元気でいらっしゃいますか?風邪などひいていませんか?
「常夏の島ハワイ」とは誰がつけた形容詞か知りませんが、どうやらこの形容詞は返上した方がよさそうです。五日間も太陽の出ない日が続くと、この間にハワイに来られて帰えられた観光客の方々は、まるで詐欺にでも合った気分になってしまいかねません。
気候が人間の生活様式や習慣に大きく左右していることは世界共通の事実ですが、季節ごとの行事も人間生活に大事な節目となっておりますよね。先月の1月の末に成田空港からホノルルに戻る時、空港のお土産店では節分の豆や雛人形が並んでいました。日本のカレンダーなら、その後に桜?入学式、新緑?こいのぼり、梅雨と続きますね。ワンパターンな発想ですが、何故か日本人ならその発想に共感してしまう、、、、、、何百年、何千年もの時間が日本列島の上を流れている間に、そこに住む人達の心に日本の四季の移り変わりがしっかりと記憶されているからなのでしょうね。
その点、ハワイのカレンダーには月ごとの固定イメージはありません。しいて探せば、12月のクリスマスと2月の旧正月(チャイニーズ・ニューイヤー)くらいでしょう。もっとも旧正月は、クリスマスほど全島あげての盛り上がりには欠けますが。スポーツをする人には、其々のスポーツごとのカレンダーはあります。
例えば12月のホノルル国際マラソンがそうです。多民族社会ハワイには、民族ごとに独自のカレンダーをもっている人達もおり、結局ハワイのカレンダーのイメージには季節感の伴わない風光明媚な写真が採用されます。この辺にも、「常夏の島ハワイ」の形容詞のいわれがあるのかもしれませんね。
さて幼い子ども達にとって日常生活と異なる行事や祭りは、忘れられない出来事ですよね。私にもあります。夏祭りの終わる直前に、綿菓子を母にねだって、あわてて綿菓子を買いに行きました。もう屋台はかたずけ始めていました。ピンクのふわふわの大きな綿菓子を手にして上機嫌の私でしたが、雨がポツリポツリ降り始めました。当時はビニール袋などなかったのです。ふわふわの綿菓子が雨に濡れないように私は必死でかばいましたが、家に着くとべっとりと濡れた縮んだ綿菓子になっていました。今でこそ一年中手に入る綿菓子ですが、当時は祭りの屋台でしか売っていませんでした。それなのに雨に食べられてしまって、、、、。
「世の中には思い道理に行かないこともある」との教訓を、あの時私は教わったのかもしれません。
嬉しい思い出、悲しい思い出、悔しい思い出、感動的な思い出、人生には様々な思い出がありますよね。思い出をビーズのように一つずつ時間の糸で繋げたら、それがきっと人生と呼べるものになるのでしょう。それなら、美しい思い出のビーズを、お子さんと一緒に繋げたくなりませんか。お子さんの笑い声を空色のビーズに、お子さんの笑顔を桃色のビーズに、お子さんの輝く瞳を緑色のビーズにして繋げたら、みなさんのご家庭に素敵なビーズのレイがいっぱい出来ますよ。
でも糸を補強することもお忘れなく。しっかりした糸で導いてくれる人がいるから、お子さんの笑い声も笑顔も輝く瞳も見つけられるのですものね。
さあ、お父さま、お母様、お子さんと素敵な思い出を一杯繋げていってくださいね。お金をかけなくても、自然を観察する目があれば、ユーモアを解するセンスがあれば、照れや見栄をすてて童心に返る心があれば、日常生活の中に結構思いで作りの材料があるはずです。
今夜はどんな思い出をお子さんとつくられますか?
私も楽しみにしております。
ノブコ タカハシ ムーア
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ハワイの旧正月
今年2月9日は旧正月と、ハワイのカレンダーには記されています。ホノルルの市庁舎があるダウンタウンの西隣一角はチャイナ・タウンがあり、中国系の人達の経営するお店が建て込んでいます。息子が小さい時に、旧正月の日にこのチャイナ・タウンまで出かけたことがあります。爆竹の音と煙、そしてライオン・ダンス(日本の獅子舞の様です)に多くの人達の興奮が渦巻き、中国人のエネルギーを感じさせられました。ライオン・ダンスのライオンの口に皆が次々とお金を入れるのです。日本で言うご祝儀なのでしょう。最近は日本でも御神輿保存会が発足して、神輿の担ぎ手が若い人たちの間で増えているように、こちらのライオン・ダンスも若い人たちに継承するように努力されているようです。そろいのT-シャツを着た若者や子ども達が、チャイナ・タウンを遠く離れたこちらのショッピング・センターまでやってきて、ライオン・ダンスを披露してくれます。白人の店主たちが、ライオンの口にお金を入れて中国の赤いお札を有難そうに店に飾る光景を見るのは、なんとも微笑ましいです。その店にはすでに日本の招き猫が何匹か並んでいたりするのですから、、、、。私には、中国人の同僚が持ってくる正月菓子を賞味できるという、おまけもついてきます。
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。
<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>