「役員」と言っても、その仕事の量は役割によって全く違うので、個人の状況で引き受ける、引き受けないは、事前の情報収集が大切です。依頼されたらその場で仕事の内容を先生に伺うもよし、少し時間をいただいて、経験のあるお母さんに聞くという方法もあります。引き受けられない場合には先生だけでなく、周りのお母さん方にも納得する理由を示すとよいでしょう。
今回は、この役員決めが終わった段階で、お母さんたちの親睦を図るための「茶話会」(お食事ではなく、お茶とお菓子程度を一緒にいただきおしゃべりする会)の開き方を、実際に5月上旬に開く例を元にご紹介します。
役員になった方は、これから数々の行事で忙しくなりますので、懇親会幹事は、役員以外で数名(3~5名)を選びます。学期に1回か2回開く場合は、年に5回前後、役員以外の全員が幹事になるように、1回の人数を決めるとよいでしょう。
最初の幹事は、役員の中の「クラス委員」のような役割の方に、任意で決めてもらっても良いかもしれません。その後の幹事は、懇親会の最後に次回の立候補を募るようにします。この幹事も、ちょっとした仕事を通じて新しいママ友を見つけるきっかけになりますので、仲間内でやるよりも知らない人と組んだ方が楽しいかもしれません。
幹事が決まったら、次は日程と会場を決めておいてから、一度皆で集まり、詳細を話し合うようにします。それらが決まらないと、用意するものやメニューなどが決まらないため、告知の案内文を考えることすらできません。
日程は、幼稚園のスケジュールはもちろん、兄姉が多い場合は小学校の行事にもぶつからないようにしましょう。今回は食事を伴わない形式ですので、敢えて、午前保育(11時30分位までが多い)の日を選び、幼稚園に子どもを送ったあと、お迎えまでの時間を過ごすことにします。顔合わせの意味を考えるとできるだけ早めが良いので、日程はゴールデンウィーク開けの5月初旬にしました。
会場は、送った後すぐに集まることができ、お迎えにも行きやすい、幼稚園から最も近いファミリーレストランに貸し切り交渉することに決定。ファミレスとはいえ、貸し切りさせてもらえるスペースがある場合も多く、茶話会では意外な穴場です。会場は、幹事の経験のある人などに良い場所を聞いたりして、今まで開催した場所から選ぶのが無難かもしれません。
よく聞く不評な会場は、とにかく、幼稚園から遠い場所。そして、小さな子を連れてくる人もいるので、鉄板などを用いるお店(焼き肉屋、お好み焼き屋など)も避けた方が良いでしょう。幼稚園からほどよく近く(歩いていける程度)、お値段もそこそこ(ランチで1000円前後)で、店舗の一部が貸し切りになる場所がベストです。
このような店舗以外にも、公民館、マンションなどの集会場も利用することもあります。完全に個室なので、気兼ねはなく、のびのびと色々なことができる良い面もありますが、食事、お茶、お菓子など、幹事が準備するものは多く、手間もかかります。余興など、何かしらのイベントも必須となりますので、このような場所を選ぶ場合は、それ相応の準備期間が必要かもしれません。
今回、第1候補とした幼稚園に至近のファミレスは、特にお昼前の比較的空いている時間だったため、お店側にも快く受け入れてもらえ、予約が完了しました。次に何種類かのメニューの中から、軽食にふさわしいものを選びます。メニューによって値段が違うと、集金など大変なので、今回は店側のサービスで、全て同じ値段にしてもらいました(とはいえ、どれも安くしてもらう訳ではなく、平均的な値段に設定していただきました)。
また、幹事の中で、案内文の作成係、会計(一番大変かも)、当日の司会、メニューの管理係(集計、店への注文を含む)、開催後の収支報告書作成係を決めておきます。また、集計用に、クラスの園児の名前を書いたチェック表を作ります。これは、これからも何かの集まりには必ず使いますので、幹事として作っておくか、または園の先生も必ず作っているはずなので、お借りするのも手です。
今回は、ゴールデンウィークを挟むので、取り急ぎ文面を考えます。その時、お店からメニューを借りておくことも大事です。 出欠票の提出は、出席するしないに関わらず、必ず提出してもらい、締め切りは、1週間後、とすると、出欠表の集まりもいいようです。同時に、会費も集めます。このときに、チェック表(サンプル↓画像左)を使い、提出者をチェックします。小銭が増えますので、会計係の人は、常に集金用の袋を持って、登園しましょう。
この案内文(サンプル↓画像右)は、幼稚園にも提出しておくといいでしょう。園によっては規定の書式があり、届け出る義務があります。携帯が普及しているとはいえ、連絡がつかない場合もありますので、園側には、会の詳細をお知らせしておきましょう。また、幼稚園によっては、このようなママの会合について、補助金がでる場合もありますので、合わせて確認しておきます。
これもなかなか大変な作業です。何種類かのメニューを集計し、店にあらかじめ注文しておかなくてはいけません。「メニューは1種類」とする方法もありますが、少々の手間はかかっても、経験者の話を聞き、それまでのやり方を踏襲するのが良いかもしれません。
お店への注文は、「ケーキセット10」というシンプルな形でもちろんいいのですが、必ずチェック表を用い、それぞれの選んだメニューを記入しておきます。というのも、当日必ず、自分が何を注文したか忘れる人がでてくるからです。
懇親会は旧知の人で固まっているのではなく、知り合いの幅を広げるのが大きな目的ですので、席順は必ず「くじ」で決めるようにしましょう。クラスの人数分の数字を書いた紙を、二組作ります。一組は、現地で出席者に引いてもらい、一組は席に置いておきます。型紙を使ったり、器用なママだと折り紙で上手に作ることができます(「折り紙・メダル」のキーワードでインターネット検索してみてください)。これからの懇親会でも使うので、面倒かもしれませんが最初の幹事で協力し、再利用が可能なものを作るとよいでしょう。
下の子を連れてくる人がいれば、必ず子ども椅子を置く場所を確保しておき、優先的にそこへ案内できるようにしましょう。また、子どもが退屈しないように、おもちゃや絵本など用意し、レストランなどの場合は、ハイハイするような赤ちゃんのために、下にひくマットなど用意すると喜ばれます。
会は店舗での短い時間ですので、簡単な自己紹介以外にはイベントは必要ないかと思いますが、実は一番思い悩むのが、どんな余興をするか、ということかもしれません。幼稚園ママは、当然ながら大人の集団ですので、余り子どもっぽい余興だとノリも悪く、かえってしらける結果にも・・・。かといって、何もしないでただ食事―というのも間が持たない、と心配するのですが、普段はなかなかゆっくりおしゃべりする機会がないので、同じテーブルのママ同士、お話は尽きることはないようです。
なので、無理にたくさんのイベントを用意する必要もないでしょう。会話が弾むためにも、テーブルの配置は5~6人に設定し、おしゃべりしやすいように工夫しましょう。以下に評判の良かった余興の例を示します。アレンジして楽しい会にしてくださいね。
1.何種類かに色分けされたカードを配り(席札にシールを貼ってもよい)、色により質問を決め、順に答えてもらう。 質問事項は、「一番好きな場所は?」「趣味・特技は何ですか」など、無難なものにしましょう。
2.ビンゴ大会は準備が少々大変ですが、賞品が絡むと盛り上がるのは必至!賞品は高価でなくとも実用的なものがいいようです。 賞品で評判が良いのは、お菓子の詰め合わせなどの食べ物。
3.事前にママのプロフィールをアンケートしておき、そこから順にいくつかのヒント(出身地、結婚前の職業、趣味、結婚のなれそめ、 好きな芸能人など)を出しながら、それが誰かを当てていくゲーム。自己紹介の意味合いもあり、意外に盛り上がります。 ただ、色々と聞かれたくない人も必ずいるので、無理強いは決してせず、 公開OKな人をクイズに出題します。
当日、幹事は集合時間の15分前には集まり、お店の方にテーブルのセッティングをしていただきながら、あらかじめ作っておいた数字の書いてある席札を配置します。子どもの病気などで当日参加できない人もよくいますので、注文数の変更も忘れずに。
出迎えながらもう一組の席札をを配り、その数字に従って席に案内します。今回は、飲み物は現地で注文することになっているので、チェック表を用いて、飲み物のオーダーをメモしていきました。
あとは、着席していただき、料理が揃うのを待って、司会係の出番。全員に簡単な自己紹介をお願いし、軽食もいただきながら楽しく歓談します。特に今回は、役員に決まった方には必ずお話していただくようにします。
そして会の最後には忘れず、次回の懇親会の幹事を決めておきましょう。
ない予算で開催したとはいえ、お金が絡んでくるとあとで何か言う人がいるかもしれません。気持ちよく、幹事の職を終えるためにも、最後はレシートを添付した収支報告書を作成して、出席者全員に見ていただくようにしましょう。また、会計後にお金があまったら、次回の懇親会の予算にまわす旨の承諾を取ると、返金の手間が省けます。
出迎えながらもう一組の席札をを配り、その数字に従って席に案内します。今回は、飲み物は現地で注文することになっているので、チェック表を用いて、飲み物のオーダーをメモしていきました。
今回作った席表や名前のチェック表、余ったお金などは、次回の幹事に使ってもらうため、渡しておきましょう。
懇親会の準備から始まり、全てが終わる頃には、幹事同士、仲良くなっていること間違いありません!最低限ここで示したことを行なえば、必ず懇親会は開けますので、気負わずに挑戦してみてください。実際に懇親会を開いたら、その楽しいご報告もお待ちしています♪
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