これまで学資保険がどんな保険であるのかを詳しくご案内してきました。メリットもあれば、気をつけなければならないこともありますが、お子さんを高校・大学へと進学させたい場合に、早くから進学資金を積み立てていくために有益な商品であることは間違いありません。
それでは、実際に学資保険に加入する場合、どのように選んで加入すればよいのでしょうか?
今回は、学資保険で失敗しないためのコツをお教えしたいと思います。
学資保険に加入する場合に、ぜひ実行したい大切なポイントが3つあります。
それでは、学資保険の入り方 3箇条を詳しくご説明します。
学資保険の主な目的は、将来の教育資金を貯えることです。いつ頃までにいくらくらい貯めておきたいかということをまずはじめに考えましょう。
基本は、最も進学費用がかかる大学進学時までにいくら貯めるのかということになります。これに、高校は私立にしたいので高校進学時にもまとまったお金が必要とか、大学在学中も毎年の授業料分くらい用意しておきたいなどと考えましょう。
上記のように、いつ、いくら必要かを考えると、それにあわせたお金の受け取りプランのある学資保険を候補にすればよいのです。
ただし、いくら貯えたいという金額については、多くなればその分保険料も高くなりますので、実際の家計の収支も考えて無理のない範囲で決めるようにしましょう。
誰が、誰のためというのは、契約者(保険料負担者)が誰で、被保険者が誰かということです。
学資保険なので被保険者は当然お子さんということになります。一方、契約者については、お父さん、お母さんのほか、おじいちゃん、おばあちゃんがなるというケースもあります。
ご両親が契約者となるのが最も一般的だと思います。この場合、お父さんとお母さんのどちらが契約者となるべきかと言えば、主に家計を負担している方(世帯主)が契約者となった方がよいでしょう。なぜなら契約者に万が一のことがあった場合に保険料が免除される保障がついている場合が多く、家計負担者でない方の保険料負担を軽減できる効果があるからです。
また、おじいちゃん、おばあちゃんが契約する場合は、契約者の年齢が高い分、保険料が少しですが高くなることになります。ただし、孫のために入ってあげたいとか、お父さんお母さんの家計を助けるために入ってあげたいというお気持ちで入るケースが多いと思いますので、その意味では特に気にする必要はないでしょう。
最後に一番大切なのが、学資保険の返戻率をチェックするということです。
返戻率は、いくら払っていくら戻ってくるかという数値です。
例えば、保険料を総額で100万円払って、学資金の受け取り総額が105万円だったとすると、105÷100×100=105% ということになります。
返戻率の式
この返戻率が100% より大きければ、お金が増えて戻ってくる、100% を下回れば、お金が減って戻ってくるということです。
学資保険の商品のパンフレットなどで、この返戻率がどうなっているかは必ず確認するようにしましょう。学資保険は貯蓄目的の保険ですから、もちろん返戻率は100% 以上のもの、できれば110% くらいほしいところです。
以上の3つのポイントが学資保険に加入する上でのチェックポイントとなります。
まとめると、「いつ、いくら?」で加入額と受け取りタイプを絞り、「返戻率(戻り率)」を見て商品を決める。そして、契約は父母のうち家計を主に支えている方がする。
という入り方が基本となります。
ただし、理想が先行して高額の契約をしても、途中で保険料の支払いが負担になって続けれられなくなってしまうと意味がありません。「将来にわたって払っていける保険料がいくらか」という視点も持ち、無理のない計画を立てましょう。
ライフプランも考慮して加入するなら、学資保険とはいえ、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するとよいでしょう。
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